日本の薬局で長年支持され続けてきた二大金字塔といえば、大正製薬の「パブロン」と第一三共ヘルスケアの「ルル」だろう。誰もが一度は耳にしたことがある超有名ブランドだが、両者の処方コンセプトには明確な相違点がある。
大正製薬が手掛けるパブロンシリーズの多くは、気道粘膜を修復するグアイフェネシンや、咳・鼻水を速やかに抑える成分をバランスよく配合し、ひき始めの違和感から本格的な風邪まで幅広くカバーする頼もしさがある。一方、第一三共ヘルスケアのルルシリーズ、特に「ルルアタック」に代表される高機能ラインは、つらい喉の痛みや鼻水など特定の症状にターゲットを絞り、イブプロフェンやトラネキサム酸を極限まで配合した「特化型」の毛色が強い。
ここで注意すべき落とし穴がある。有名ブランドの看板を信用するあまり、手元にある古い置き薬を適当に飲んでしまうケースだ。同じ「パブロン」や「ルル」という名称を冠していても、シリーズによって配合されている解熱鎮痛成分がアセトアミノフェンであったりイブプロフェンであったりと全く異なる場合がある。ブランド名だけで判断せず、箱の裏に刻まれた成分表を読み解く視点が不可欠だ。