現在、現地を訪れた旅行者や写真愛好家からは、「猿沢池の水面に映る五重塔(いわゆる『逆さ五重塔』)が見られなくて寂しい」という声が聞かれます。しかし、現地取材で見えてきたのは、単なる“工事現場”にとどまらない、今しか体験できない文化財の魅力です。
夜間の景観については、以前のような塔本体を照らし出すライトアップこそ休止しているものの、中金堂や南円堂など周辺の建造物が美しくライトアップされ、古都の夜を幻想的に彩っています。素屋根自体にも圧迫感を軽減するデザイン配慮がなされており、夜の猿沢池周辺の散策は依然として風情に満ちています。
さらに、五重塔が見られない期間中、興福寺の境内巡礼は「建築」から「仏像彫刻と中枢堂宇」へとその焦点を移すことで、むしろ満足度が跳ね上がります。
アクセスは近鉄奈良駅から徒歩約5分、JR奈良駅から徒歩約15〜20分(市内循環バスで「県庁前」下車すぐ)と抜群の利便性を誇ります。境内への立ち入り自体は24時間自由(無料)です。
御朱印については、中金堂前の勧進所や南円堂横の納経所などで授与されており、五重塔をモチーフにした特別な授与品や季節限定の御朱印も人気を集めています。また、修理期間中には、過去の文化財修復時と同様に修理現場の見学会や特別公開イベントが不定期で開催される可能性があり、寺院公式アナウンスから目が離せません。