長年ファンの間で様々な説が飛び交っていたが、その真相は公式資料で明かされている。集英社から刊行された『鬼滅の刃 公式ファンブック 鬼殺隊見聞録』の中で、作者の吾峠呼世晴先生が驚きの設定を開示したのだ。
鱗滝が天狗の面を被っている最大の理由、それは「自分の顔が優しすぎて、鬼にナメられてしまったから」というものだった。凄腕の剣士であり、鬼殺隊の最高位である「柱」を勤め上げた実力者でありながら、その素顔は敵である鬼から恐怖を買うどころか、甘く見られてしまうほど穏やかで優しいものだったという。過酷な戦場において、敵に隙を見せないために彼が選んだ手段が、あの威圧感のある天狗の仮面だったわけだ。
週刊少年ジャンプの連載時、過酷で凄惨な戦いが繰り広げられる作品世界の裏側で、このようなチャーミングかつ切実な理由が用意されていたことに、多くの読者が衝撃を受けた。単に威厳を保つためではなく、弟子を守り鬼を討つための「武士の優しさ」から生まれた仮面だったと言えるだろう。