彼らの原点は、東京都大田区の廃印刷工場を手作業で改装して誕生させたライブハウス「club EARTH」にある。資金難、精神的な葛藤、先行きの見えない暗闇の中、泥だらけになって床を塗り、壁を張った日々。Fukaseという危うくも圧倒的な才能を支え、同時にその狂気に巻き込まれ続けたのがSaoriだった。
閉ざされた空間で生死の境を共にするような濃密な体験は、一般的な友人関係や恋愛関係の枠組みを容易に壊してしまう。彼らが共有する「キス」に類する身体的・心理的接触の噂は、こうした剥き出しの青春期を生き抜いた共同体意識が生み落とした、一つのシンボルに過ぎない。