「はつる」の漢字「斫る」とは?意味や読み方とハツリ工事の全貌

「はつる」の漢字「斫る」とは?意味や読み方とハツリ工事の全貌

「はつる」の漢字「斫る」とは?意味や読み方とハツリ工事の全貌について押さえておきたい ポイントを分かりやすい構成で解説いたします。

なぜコンクリートを削る作業を「はつる」と呼ぶようになったのか。そのルーツは古代中国の漢字成立期と、日本の伝統的な木造建築史にまで遡ります。

「斫」の字形を分解すると、「石」と「斤(おの)」から成り立っています。「斤」は古代において樹木を切り倒したり削ったりするために用いられた手斧(ちょうな)を象形化した文字です。古代中国の古典文献『荘子』や『漢書』などにも「斫木(木を切り削る)」という表現が登場するように、元来は「刃物で木や石を削り落とす」動作そのものを表していました。

日本においては、中世から近世の大工職人が丸太の皮を剥いだり角材の表面を手斧で削って独特の削り痕(名栗加工)を残す工程を「木をはつる」と呼んでいました。古語の「はつる(端削る=端から削り落とす)」という大和言葉と、漢字の「斫」の概念が融合した形です。

近代以降、建築の主流が木造から鉄筋コンクリート(RC造)へと移行する過程で、硬化したコンクリートの余分な突起を削ったり、開口部を微調整したりする作業に対しても、職人たちが「コンクリートを斫る」と表現するようになり、現代の専門用語として定着しました。

石川 優花
著者

石川 優花

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。