アンネ・フランクの家の現在に驚き!予約困難の理由と密告者の真相

アンネ・フランクの家の現在に驚き!予約困難の理由と密告者の真相

話題沸騰中の アンネ・フランクの家の現在に驚き!予約困難の理由と密告者の真相について、詳しいまとめをご紹介しています。

実際にアンネ・フランクの家を訪れた来館者が最も強い衝撃を受けるのは、回転本棚の奥に足を踏み入れた瞬間、「どの部屋にもベッドや机などの家具が何一つ置かれていない」という光景を目にした時です。SNSや旅行記、Yahoo!知恵袋などのコミュニティでも、「当時の家具が再現されていると思っていたのに、ガランとした空っぽの部屋ばかりで最初は驚いた」「しかし、なぜ空っぽなのかを音声ガイドで知って涙が止まらなくなった」という感想が数多く寄せられています。

なぜ、隠れ家の内部には家具が存在しないのでしょうか。報道各社のアーカイブ資料やアンネ・フランク財団の公式記録によると、1944年8月4日に8人がゲシュタポ(秘密国家警察)に逮捕された直後、ナチス当局の手配した運搬業者(プルス社)が隠れ家に入り込み、室内にあったベッド、テーブル、衣類、調理器具に至るまで、すべての家財道具を徹底的に略奪・没収したためです。

戦後、8人のうちただ1人生還した父オットー・フランクが1960年5月にこの建物を博物館として一般公開する際、建築家や財団スタッフの間では「当時の家具を復元して配置すべきではないか」という意見も出されました。しかし、オットー・フランクは首を縦に振りませんでした。生前の特別インタビューや財団の記録において、オットーはその理由を「略奪されて空っぽになったこの空間そのものが、二度と帰らなかった家族やユダヤ人たちの『喪失と不在』を象徴している。家具を戻してはならない」と語り、空虚な空間のまま永久保存することを決断したのです。

来館者の視線を釘付けにする「生々しい生活の痕跡」とアンネの直筆日記

家具が一切ないガランとした部屋だからこそ、壁に残された当時の「本物の生活痕」が異様なほどのリアリティをもって迫ってきます。現地の展示で来館者が息を呑む代表的なポイントは以下の3点です。

  • 壁紙に貼られた映画スターや王女たちの切り抜き:アンネが薄暗い部屋の壁を明るくしようと、糊で貼り付けた女優グレタ・ガルボやジンジャー・ロジャースのブロマイド、当時のイギリス王女エリザベス(後のエリザベス2世)とマーガレットの写真などが、ガラスパネルに保護されて当時のまま残っています。
  • 壁に鉛筆で記された姉妹の身長測定のメモリ:フランク夫妻の部屋の壁紙には、オットーがアンネとマルゴーの成長を記録するために鉛筆で引いた水平線と日付がそのまま残されています。2年間でアンネの身長が約13センチ伸びていたことを示すその線は、1944年8月の逮捕の日でぷっつりと途絶えています。
  • 赤いチェック柄の直筆『アンネの日記』オリジナル展示:隠れ家エリアを抜けた先の展示室には、アンネが13歳の誕生日に買ってもらった赤いチェック柄のサイン帳(最初の日記帳)や、清書用のルーズリーフの原本が、厳重な温度・湿度管理のもとで展示されています。丸みを帯びた丁寧なオランダ語の筆跡と、紙面に残るインクの濃淡は、彼女が確かにそこで生き、作家になる夢を抱いていた事実を雄弁に物語っています。

なお、館内は歴史的空間の尊厳を保つため全館で写真・動画撮影が完全禁止されており、来館者は入口で無料配布される日本語対応のオーディオガイドを耳に当てながら、完全な静寂の中で一歩ずつ順路を進むことになります。

小林 直樹
著者

小林 直樹

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。