たけのこご飯の完成度を左右する決定打は、具材の下準備にあります。市販のパック詰めに使われるたけのこ水煮下処理方法として、袋から出して水洗いするだけで済ませていないでしょうか。水煮パック特有の「酸っぱいような独特の臭気」は、ph調整剤や乳酸によるものです。これを抜くには、一口大にスライスしたたけのこを熱湯で1〜2分間サッと下茹で(湯通し)し、冷水に取ってしっかりと水気を切る作業が不可欠です。このひと手間で、不快な酸味が完全に消え去り、だし汁の旨味が奥まで染み渡ります。
また、名脇役であるたけのこご飯油揚げの下準備も手加減してはなりません。油揚げは表面に古い酸化油脂をまとっているため、ザルに乗せて両面から熱湯をたっぷり回しかける「油抜き」を必ず行います。その後、キッチンペーパーで挟んで余分な水分を絞り出し、細めの短冊切りにしておきます。適切に油抜きされた油揚げは、出汁をスポンジのように吸い込みつつ、ご飯全体にコクを均等に行き渡らせる架け橋となります。