置いた記憶がない…探し物が消える原因と脳の異変を見極める基準

置いた記憶がない…探し物が消える原因と脳の異変を見極める基準

置いた記憶がない…探し物が消える原因と脳の異変を見極める基準の重要ポイントをご紹介します。役立つ情報がチェックできます。

探し物をするとき、「どこに置いたかを思い出せない」状態と「置いた記憶そのものが存在しない」状態には、脳科学的に決定的な違いがあります。前者は脳の海馬に一度保存された記憶を引き出せない「想起のエラー」ですが、後者はそもそも脳に情報が書き込まれていない「記銘(インプット)のエラー」です。

人間の脳は、目や耳から入る膨大な情報の中から、注意を向けた対象だけを短期記憶を司るワーキングメモリ(作業記憶)に一時保管し、その後海馬を通じて長期記憶へと定着させます。しかし、スマートフォンを見ながら鍵を置いたり、次の仕事の段取りを考えながら財布を手放したりすると、脳の注意資源が別の対象に占有されます。その結果、物を置くという物理的動作が無意識の「オートパイロット状態」で行われ、記憶のインプット処理そのものがスキップされてしまうのです。

うっかり忘れやストレスに伴う脳疲労が蓄積していると、前頭前野の機能が著しく低下し、ワーキングメモリの容量が圧迫されます。マルチタスクや睡眠不足、精神的なプレッシャーが続いている環境下では、誰もが「置いた記憶が完全に消える」現象を経験しやすくなります。

伊藤 翔太
著者

伊藤 翔太

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。