フィンクの危機モデル徹底解説|4段階の心理と看護計画・実践事例

フィンクの危機モデル徹底解説|4段階の心理と看護計画・実践事例

フィンクの危機モデル徹底解説|4段階の心理と看護計画・実践事例の基本情報から最新動向までをわかりやすく整理しました。

危機モデル 看護過程を的確に展開するためには、各段階の心理特性に即したアセスメントと目標設定、ケアの実践が不可欠です。以下に、脳卒中による左片麻痺を呈した50代男性のフィンクの危機モデル 事例をもとにしたフィンクの危機モデル 看護計画の展開例を提示します。

1. 衝撃期における看護師の関わりとケアのポイント

告知直後で混乱している時期は、情報提供を最小限に留め、患者の安全確保と不安の軽減を最優先します。

  • 看護目標:安心できる環境で過ごし、心理的動揺が身体的悪化に繋がらない。
  • 観察計画(O-P):バイタルサインの変動、表情・言動の混乱度合い、睡眠状況。
  • 援助計画(T-P):静かで刺激の少ない環境を整える。側に付き添い、沈黙を共有する。
  • 教育計画(E-P):一度に大量の病状説明を行わず、患者の質問に対して短く平易に答える。

2. 防御的退行期における看護師の関わりとケアのポイント

「自分は歩けるようになるからリハビリは不要だ」と過剰な期待や否認を示す時期です。この防衛行動を無理に論破してはなりません。

  • 看護目標:現実逃避の感情を否定されず、治療関係が維持される。
  • 観察計画(O-P):否認の表出内容、危険行動(無理な単独歩行など)の有無。
  • 援助計画(T-P):患者の訴えを受け止めつつ、転倒などの身体的危険を確実に防止する。防衛機制を無理に崩さない。
  • 教育計画(E-P):障害の確定的な話は避け、現在の治療や安静の必要性に絞って説明する。

3. 承認期における看護師の関わりとケアのポイント

「もう二度と元の体には戻らない」と気付き、強い絶望感や怒りを示す時期です。傾聴と受容の姿勢が最も試されます。

  • 看護目標:辛い感情を安心して表出でき、孤立感を深めない。
  • 観察計画(O-P):抑うつ傾向、食欲低下、自責・他責の言動、希死念慮の兆候。
  • 援助計画(T-P):怒りや涙をありのままに受け止める。「お辛いですね」と共感し、安易な励まし(「頑張って」等)を避ける。
  • 教育計画(E-P):感情を表出することは自然な回復過程であると伝え、家族にも同様の関わりを依頼する。

4. 適応期における看護師の関わりとケアのポイント

現実を受け入れ、残存機能を活かした生活に向けて意欲を見せ始める時期です。

  • 看護目標:新たな自己像を受け入れ、リハビリや社会復帰に主体的に取り組むことができる。
  • 観察計画(O-P):リハビリへの意欲、自己効力感の向上度合い、退院後の生活設計への関心。
  • 援助計画(T-P):小さな達成感を積み重ねられるよう具体的な成功体験を共有する。多職種(理学療法士・MSW等)と連携する。
  • 教育計画(E-P):社会資源(身体障害者手帳、介護保険制度等)の活用法や生活の工夫を具体的に指導する。
山田 真由
著者

山田 真由

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