アルコール発酵の反応式と仕組み!覚え方や乳酸発酵との違いを解説

アルコール発酵の反応式と仕組み!覚え方や乳酸発酵との違いを解説

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高校生物の記述問題や正誤判定で最も狙われやすいテーマが、アルコール発酵と乳酸発酵の違いです。どちらも「酸素を用いずに解糖系を回して2ATPを得る嫌気呼吸」という根本原理は同一ですが、生成物と生化学的経路には明確な相違点が存在します。

乳酸発酵では、解糖系で生じたピルビン酸が脱炭酸反応を経ることなく、乳酸脱水素酵素によって直接還元されて乳酸(C₃H₆O₃)になります。炭素数3のピルビン酸がそのまま炭素数3の乳酸へと変わるため、二酸化炭素が一切発生しないという点が最大の違いです。

比較項目アルコール発酵乳酸発酵試験対策・現場視点の着眼点化学反応式C₆H₁₂O₆ → 2C₂H₅OH + 2CO₂ + 2ATPC₆H₁₂O₆ → 2C₃H₆O₃ + 2ATP右辺のCO₂の有無が判別の決定打脱炭酸反応の有無あり(ピルビン酸脱炭酸酵素)なし(直接還元)中間生成物(アセトアルデヒド)の存在主な関与微生物酵母菌(真核生物・菌類)乳酸菌(原核生物・細菌)真核か原核かの細胞構造の違いも頻出動物体内での発生通常は起きない骨格筋の激しい運動時に進行酸素負債とコリ回路の文脈と連動産業利用の実例日本酒、ビール、ワイン、製パンヨーグルト、チーズ、漬物風味・酸味・気泡(炭酸)の物性差

激しい無酸素運動を行った人間の筋肉内で起こるのは乳酸発酵です。もし人体内でアルコール発酵が起きてしまえば、ダッシュを繰り返すたびに体内にエタノールが生成され、二酸化炭素の気泡で血管が塞がれてしまう事態になりかねません。生物の進化がいかに合理的な代謝経路を選択してきたかが伺えます。

高橋 健太
著者

高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。