近年、往年の名作アニメが最新技術で再構築される例が相次ぐ中、アニメファンの間で絶えず噂されてきたのが『ハイジ』のフル3DCGリメイクや実写化構想の行方だ。海外の大手プロダクション主導で持ち上がったフルCG化の企画案や、キャラクターデザインを刷新するパイロット映像の試作など、舞台裏では複数のプロジェクトが打診されてきた。しかし、権利元や当時の関係者の間では、手描きアニメーションが持つ繊細な温度感や表現の「温もり」をいかに損なわずに守るかという議論が根強く存在する。
一方で、視聴環境のアップデートは急速に進んでいる。現在、4Kデジタル修復版の配信網が拡大しており、NHKでの定期的な特別放送に加え、Netflixなどのグローバルプラットフォームを通じて世界100カ国以上で高画質配信が行われている。新時代の視聴者は、CG化されたリメイクよりもむしろ、1970年代の職人技が生み出したオリジナル版の圧倒的な画力に熱視線を送っているのが実情だ。