古米を蘇らせる工程で最も決定的な影響力を持つのが、研ぎ始めの10秒間と、その後の浸水プロセスです。米は乾燥していればいるほど、最初に触れた水分を猛烈な勢いで吸い込みます。古米を研ぐ際、ヌカや酸化油が溶け出した最初の研ぎ汁を米に吸わせてしまうと、どんな裏ワザを使っても臭いを完全に消すことはできません。
古米の美味しい炊き方を実践する上で、プロが徹底している洗米の手順は明快です。たっぷりの水を注いだら、手早く2〜3回かき混ぜて10秒以内に一気に水を捨てること。これを2回繰り返したのち、指の付け根で米同士を優しく擦り合わせるようにリズミカルに研ぎます。表面の乾燥した酸化層を軽く削り落とすイメージです。
洗米を終えたら、次は古米の水加減と浸水時間の最適化へと進みます。水分が枯渇している古米は、新米に比べて芯まで水を行き渡らせるのに倍以上の時間を要します。以下の基準を厳格に守ることが失敗を防ぐ鉄則です。
十分に水を吸わせた米は、炊飯時の熱が中心部まで均一に伝わり、パサパサの古米を復活させる方法の強固な土台となります。浸水時間を惜しんで急激に加熱すると、外側だけが糊化して中心に芯が残る「めっこ飯」の原因になるため注意してください。