現役最古の重文建築、京都府庁旧本館の知られざる美と名作ロケの裏側

現役最古の重文建築、京都府庁旧本館の知られざる美と名作ロケの裏側

現役最古の重文建築、京都府庁旧本館の知られざる美と名作ロケの裏側の見逃せないポイントを徹底的にカバーしました。

旧本館を余すところなく味わうなら、公式の特別公開日程を逃す手はない。通常公開日であっても一部の立ち入りは可能だが、春の観桜会シーズンや秋の文化財特別公開期間には、通常非公開とされている区画の扉が次々と開け放たれる。特に2階に位置する「正庁(せいちょう)」は必見だ。かつて公式行事や大礼が行われたこの大広間は、幾何学模様の寄木細工の床と格調高い折上格天井が広がり、足を踏み入れた瞬間に息を呑むほどの威厳を放つ。

旧知事室へ足を運べば、歴代知事が実際に腰を下ろした机や、戦前の調度品が当時の配置のまま鎮座している。見学ルートを進む際は、案内ボランティアの解説に耳を傾けるのがおすすめだ。窓枠の金具ひとつ、暖炉の大理石の産地に隠されたエピソードなど、通り過ぎてしまいそうなディテールに宿る歴史の伏線が次々と明らかになる。

斉藤 蓮
著者

斉藤 蓮

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。