「朝から晩まで必死に働いて、何が残るというのか」。台北市内のIT企業を退職し、現在は週3日のパートタイム労働で食いつなぐ20代後半の男性は吐き捨てるように語る。彼が実践するのは、まさに「躺平主義」の極致だ。服は買わず、外食を切り詰め、賃貸のワンルームでスマートフォンを眺めて一日を過ごす。身を粉にして働いても家はおろか、将来の蓄えすら作れない現実への諦念がそこにはある。
この現象は単なる怠惰ではない。社会が提示する「正解の生き方」に対する、静かで強固な拒絶反応だ。昇進を拒み、車を買わず、人間関係すら最小限に抑える。低欲望で生きる若者たちの本音を紐解くと、経済成長の果実から取り残された絶望感と、過酷な自己責任論に対する痛烈な反発が浮かび上がってくる。