広島県教育委員会を語る上で避けて通れないのが、前教育長時代に発生した官製委託事業をめぐる契約問題の経緯です。民間出身の教育長主導で進められた「学びの変革」プロジェクトにおいて、知人関係者が関与するNPO法人や一般社団法人に対する契約締結手続きの不透明さが外部監査や議会で追及されました。
第三者調査委員会による不祥事調査結果では、随意契約の手続き上の瑕疵やガバナンス機能の不全が厳しく指摘され、トップダウン型改革の弊害が浮き彫りとなりました。この事態を受け、県教育委員会は抜本的な組織体制の再編とコンプライアンス機能の強化を実行しました。
具体的には、教育長への権限集中を是正するための合議制機能の再確立、契約審査委員会の設置による調達プロセスの可視化、外部弁護士を窓口とする内部通報制度の拡充が行われました。現在、県教委の各課(管理課、教職員課、学びの変革推進課など)に対する問い合わせ体制も整備され、透明性の高い行政運営へのシフトが進んでいます。