都内のワークショップを訪ねると、10数名の子どもたちが夢中で新聞紙を折り込んでいた。角と角を綺麗に合わせる眼差しは真剣そのものだ。「画面の中のゲームと違って、自分の手で音の大きさが変わるのが面白い」と、参加した小学4年生の男児は目を輝かせる。
この再ブームの背景には、大きく分けて3つの要因がある。第一に、長引くスクリーンの過剰利用に対する「デジタルデトックス」への関心の高まりだ。手を使ってモノを作り、リアルな物理的フィードバックを得る快感が、現代人にとって新鮮に映っている。
第二に、サステナビリティ(SDGs)への意識浸透である。家庭で不要になった古新聞やチラシを使い捨てのトイとして再利用する取り組みが、エコで安上がりなレクリエーションとして再評価された。そして第三が、SNSでの「音フェチ(ASMR)」動画の流行だ。一瞬で空気を切り裂くような紙鉄砲の鋭い発砲音が、短尺動画プラットフォームで万単位の再生数を稼いでいる。