SNSやネット掲示板、Q&Aサイトの生の声を集約すると、「昨日開けたお茶を飲んでも平気だった」「匂いや濁りがないから大丈夫」という主観的な判断で飲み切っているユーザーが多数を占めています。しかし、衛生微生物学の観点から言えば、この判断は極めて危険なギャンブルと言わざるを得ません。
食品の「腐敗」と「食中毒菌の繁殖」はメカニズムが異なります。食品が腐ると酸敗臭や異臭を放ち、糸を引くなどの視覚的・嗅覚的変化が生じますが、食中毒を引き起こす病原細菌(ペットボトル口飲み黄色ブドウ球菌やサルモネラ属菌など)は、液体内で数億個に増殖していても味、色、匂いをほとんど変化させないという特徴を持っています。
実際の利用者によるトラブル事例や現場取材からは、次のような生々しい報告が相次いでいます:
「朝デスクに置いた飲みかけのミルクティーを夕方に飲んだら、夜中に強烈な腹痛と下痢に襲われ、翌日の仕事を休む羽目になった」(30代会社員)
「子どものサッカーの試合中、ペットボトルの麦茶を家族で回し飲みしていたところ、夕方から子どもが嘔吐。残ったお茶の菌を疑って小児科で検査を受けたら黄色ブドウ球菌による食中毒と診断された」(40代主婦)
特に危険なのが、スポーツ現場やドライブ中に行われがちな「ボトルの回し飲み」です。食品微生物センターのレポートでも指摘されている通り、複数人で回し飲みを行う行為は、自分以外の他者の口腔内細菌を直接体内に取り込む行為に他なりません。ペットボトル直接飲み食中毒リスクは、回し飲みによって倍率どころか指数関数的に跳ね上がります。