雨対策として防水カバーを導入した家庭で、最も頻発している重大な失敗が「カバーの常時つけっぱなし」です。ランドセルメーカー各社の品質保証部門や修理窓口にも、カバーの長期装着に起因するトラブル相談が数多く寄せられています。
ランドセルカバーのつけっぱなしがカビの原因となるメカニズムは、ランドセルとカバーの間に閉じ込められる「湿度と熱」にあります。雨の日にカバー表面を拭いて乾いたように見えても、隙間から微細な水分が入り込んでいるケースが多々あります。また、子どもの背中の汗や梅雨・夏季の高温多湿な外気がカバー内に密閉されると、湿度が90%以上・温度25度以上の「カビ繁殖の最適環境」が形成されます。
この状態を放置すると、ランドセルの表面に白カビや黒カビが大量発生するだけでなく、革の柔軟性を奪う加水分解が促進され、表面のひび割れやベタつきが発生します。特に本革(牛革やコードバン)は通気性を必要とするため、密閉カバーの長期放置は致命傷になりかねません。防水カバーは雨の日の帰宅後すぐに取り外して陰干しし、透明の保護カバーであっても週に1回は取り外して内部の湿気を逃がすメンテナンスを徹底することが、6年間の耐久性を維持するための鉄則です。