伝統校にありがちな精神論主体の指導は、現在の天理には存在しない。ウエイトトレーニングの数値管理、栄養学に基づいた食トレ、動画解析を活用したフォーム矯正など、最先端のコンディショニング思想が日常の練習に組み込まれている。怪我のリスクを最小限に抑えつつ、選手の肉体パフォーマンスを最大限に引き上げる取り組みが完全に定着した。
その一方で、グラウンドで泥にまみれて白球を追うノック練習や、声を張り上げて一球に集中する愚直さは健在だ。ハイテクなデータ分析と、泥臭い情熱。この二律背反に見える要素が高次元で共存していることこそが、天理が長年にわたって全国のトップ戦線にとどまり続ける本当の理由なのだろう。