ヤクザドラマの歴史を語る上で欠かせないのが、1990年代から2000年代にかけてレンタルビデオ市場を席巻したVシネマ四天王(哀川翔、竹内力、小沢仁志、白竜など諸説あり)の功績です。彼らが築き上げたアウトローの美学は、2020年代以降の配信プラットフォーム隆盛期においても色褪せることなく、新たな世代へと継承されています。
現在、業界のフロントランナーとして君臨しているのが、シリーズ累計70作を超えてなお拡大を続ける『日本統一』の主軸キャスト陣です。主演の氷室蓮司役を務める本宮泰風は、単なる主演俳優にとどまらず、総合プロデューサーとして作品全体のクオリティコントロールを担当。地上波連続ドラマ化や映画館での全国公開、さらには大手配信プラットフォームでの上位ランクインを果たすなど、任侠ジャンルの枠組みそのものをメジャーカルチャーへと押し上げました。本宮の盟友であり、武闘派の田村悠人を演じる山口祥行との阿吽の呼吸は、長年の現場で培われた絶対的な信頼関係から生まれています。
一方、かつて数々のアウトロー劇で頂点を極めた大御所たちも精力的な活動を継続中です。竹内力は自身の事務所「RIKIプロジェクト」を率い、映画やドラマのプロデュースだけでなく、バラエティや情報番組で見せる気さくなキャラクターで幅広い層から親しまれています。代表作『難波金融伝 ミナミの帝王』で確立した唯一無二の威圧感とユーモアの融合は、現在も後進の俳優たちにとって大きな指標です。
通算100本以上の主演作を誇る哀川翔は、卓越した演技力と軽妙なトーク力を武器に映画・舞台・バラエティと多方面で活躍を続け、趣味の昆虫飼育やアウトドアを通じた発信でも国民的な認知を得ています。また、圧倒的な冷徹さとインテリジェンスを感じさせる佇まいで知られる白竜は、「白竜事務所」を拠点に俳優業のみならずミュージシャンとしても全国ツアーを展開。2026年を迎えた現在も、現場の第一線で背中を見せ続ける悪役俳優・任侠スターたちのバイタリティは衰えを知りません。