ネット上の掲示板やSNSでは「秋服は全身ダークトーンにすればOK」「流行のワイドパンツを穿けばおしゃれに見える」といった極端な言説が散見されますが、これらは典型的な失敗の罠です。取材現場で見えてきた、陥りがちなNG例を検証します。
第1のNG例は、「全身真っ黒の重圧コーディネート」です。秋らしさを意識するあまり、黒のブルゾン、黒のインナー、黒のスキニーパンツで固めてしまう男性が後を絶ちません。これは視覚的に重苦しく、清潔感や季節特有の温かみを損ないます。黒を使う場合は、インナーにエクリュ(生成り)を挟むか、ボトムスにグレーやオリーブを配して視覚的な抜けを作ることが鉄則です。
第2のNG例は、「初秋における時期尚早なヘビーアウターの着用」です。10月上旬の肌寒い日に、真冬用のボアジャケットや厚手のダウンベストを着用してしまうと、周囲に「季節感を無視したちぐはぐさ」を与えてしまいます。ファッションにおける魅力の本質は、周囲の景観や気温と調和していることにあります。見た目の季節感を合わせるためにも、裏地のない一重仕立てのアウターやカーディガンを段階的に活用していく必要があります。