では、現場で活動に関わる人たちや買い物客は、このシステムをどう評価しているのでしょうか。2001年から開始された「イオン 幸せの黄色いレシートキャンペーン」の実態に迫ると、SNSの殺伐とした言説とは対照的な「地域共生」のリアルが浮かび上がってきます。
現場取材において、千葉県内の児童養護施設支援を行うボランティア団体の代表者は、次のように証言しています。
「毎年、地域のイオンさんから『今年はどの備品が必要ですか』と尋ねられ、子どもたち用の絵本や文房具、冬場の大型加湿器などを寄贈していただいています。現金を直接渡されると使途の報告や管理が煩雑になりますが、必要な『現物』を新品で届けてもらえるため、現場としてはこれ以上なく助かっています。レシートを入れてくださる地域の買い物客の皆さんの温もりを肌で感じます」
一方で、一般ユーザーの口コミやネット上の反応を精査すると、いくつかの率直な意見も見られます。
- ポジティブな声:「余計なお金を払わずに、普段の買い物だけで近所の盲導犬協会や子ども食堂を支援できるのが嬉しい」「毎月11日は意識してイオンに買い物に行っている」
- ネガティブ・疑問の声:「投函ボックスがたくさん並んでいて、どの団体が何をしているのか分かりにくい」「店員さんにレシートを見られるのがなんとなく恥ずかしい」「24時間テレビの事件以来、募金箱全般が信用できなくなって足が止まる」
このように、中抜きなどの不正を告発する具体的な一次情報は皆無である一方、店舗側の案内不足やチャリティー業界全体の不祥事に対する漠然とした不信感が、利用者の戸惑いを生んでいる実態が伺えます。