ファンの間では長年、「X JAPANの全盛期はいつだったのか」という議論が絶えない。音楽的・技術的な完成度で言えば、1989年から1992年にかけた初期5人体制の時代を推す声は根強い。TAIJIのグルーヴ感溢れるベースとHIDEの緻密なギターワーク、そしてYOSHIKIの圧倒的な体力が融合したこの時期のライブは、まさに怒涛のエネルギーに満ちていた。
一方で、表現の極致という意味では、30分に及ぶ大作『ART OF LIFE』を発表した1993年以降や、ドーム公演を連発した1990年代半ばこそが全盛期であるとする見方も根強い。クラシックの荘厳さと凄絶なノイズが交錯するサウンドは、従来のロックの枠組みを完全に超越していた。商業的成功、演奏の洗練度、演出のスケール感——どこに焦点を当てるかによって「全盛期」の答えが変わる点こそ、彼らが唯一無二の伝説たる所以だ。