この画期的な業態を生み出したキーマンが、老舗江戸前寿司店「築地青空三代目」の代表を務める前田康衛氏だ。築地の市場で長年培った確かな目利きと、魚介の可能性を極限まで追求する情熱が、この斬新な発想へと結実した。
「刺身や寿司で美味しい魚は、焼いても圧倒的に旨い」。前田氏のその確信は、職人がゲストの目の前で一枚ずつ丁寧に焼き上げるカウンター接客という形で昇華された。絶妙な火加減で魚の脂を覚醒させる職人の技は、まさに高級和食の真頂。単なる物珍しいアイデア商品ではなく、確かな技術と選び抜かれた素材に裏打ちされているからこそ、成熟した日本の外食産業において類を見ないブレイクスルーを果たしたのだ。