短く丸みを帯びた尾、ぷっくりとした頬、そしてつぶらな瞳。生物分類学上、キヌゲネズミ科に属するゴールデンハムスター(学名:Mesocricetus auratus)は、人間の「守りたい」という本能を刺激するベビースキーマ(幼形進化の特徴)を完璧なまでに備えている。
近年のInstagramやYouTubeといったプラットフォームでは、ミニチュア家具でくつろぐ様子や、器用に迷路を攻略するショート動画が何千万回と再生され、世界的なバイラル現象を巻き起こし続けている。手のひらに収まるサイズ感と、捕食者から身を守るために発達した愛嬌あるフォルム。だが、画面の中で見せるあのコミカルな動きの一つひとつは、砂漠地帯の過酷な環境を生き抜くために磨かれた、げっ歯類ならではの生存戦略そのものなのだ。