騒動の渦中にありながらリリースされたシングル『Emptiness』は、アーティストBoAの真骨頂を証明するマスターピースとなった。彼女自身が作詞・作曲・編曲を手掛けた本作は、洗練されたアフロビートのリズムを基調にしたダンス・ポップナンバー。派手な装飾を削ぎ落とし、心の奥底にある孤独や虚無感をダイレクトにメロディへと昇華させている。
MVで見せたコンテンポラリーかつ研ぎ澄まされたダンスパフォーマンスは、長年培った技術と身体性が同居した圧巻の仕上がりだ。傷つき、疲弊しながらも、音楽を鳴らすことでしか自己を救済できない――そんな表現者としての純粋な業(ごう)が、この1曲に凝縮されている。韓国エンターテインメントの第一線で戦い続ける彼女の底力が、ここに見事に結実した。