ディカプリオのキャリアは、決して平坦なシンデレラストーリーだけではありません。ロサンゼルスの決して裕福とは言えない環境で育った彼は、10代前半からテレビCMや教育番組に出演し、自らの実力で道を切り拓いていきました。人気ドラマ『愉快なシーバー家』で注目を集めると、その端正な顔立ちと物怖じしない存在感が映画関係者の目に留まります。
彼の名を映画界に決定づけたのが、1993年公開の映画『ギルバート・グレイプ』です。ジョニー・デップ演じる主人公の知的障害を持つ弟・アーニー役をオーディションで勝ち取ったディカプリオは、当時わずか19歳。仕草や視線の配り方に至るまで徹底的なリサーチを行い、試写を観た関係者が「本物の障害を持つ少年を起用したのか」と驚嘆したほどの怪演を見せました。
この演技によって、彼は初のアカデミー賞助演男優賞にノミネートされます。「単なる美少年アイドル」にとどまらない底知れない表現力こそが、のちの世界的ブレイクを支える絶対的な基盤となりました。