「メロリンキュー」の凄みは、その計算された破天荒さにある。単にふざけるだけでなく、カメラの向こうにいる視聴者が何を求め、どうすればもっとも強いリアクションを引き出せるかを直感的に捉えていた。
カメラワークを意識した動き、耳に残るフレーズ、そして一瞬で空気を自分のものにする度胸。SNSもスマートフォンも存在しなかった時代に、彼はテレビという巨大なメディア装置を最大限に利用し、全国民の脳裏に自らの存在を焼き付けた。これは現代で言う「バイラル動画」の極致であり、自己プロデュースの天才的な萌芽だったと言える。