渋川市に属するこの温泉地の本質は、地下から絶え間なく湧き出る豊かな温泉にある。石段街の中央を貫くガラス越しには、茶褐色に濁る「黄金の湯」の流れを目視できる小窓(小間口)が設けられている。鉄分を豊富に含み、空気に触れることで独特の褐色に変わるこの湯は、開湯以来、多くの人々の心身を癒やし続けてきた。
全365段を登りきった最高地点に鎮座するのが、格式高い伊香保神社だ。子宝や縁結び、商売繁盛の神様として信仰を集め、息を切らして辿り着いた参拝者を澄んだ空気と静寂で包み込む。拝殿の前に立ち、眼下に広がる街並みと遠くの山々を眺めるとき、達成感とともに深い安らぎが胸を満たす。