莫大な税金を投じて沖ノ鳥島を維持する理由は、単なる領海・EEZの面積確保にとどまりません。日本の国家基盤を揺るがす「資源」と「安全保障」の2つの核心が存在します。
第一に、海底資源のポテンシャルです。沖ノ鳥島周辺の海底には、次世代ハイテク産業に不可欠なレアアースを含む「マンガンクラスト」や「コバルトリッチクラスト」が豊富に賦存していることが調査で判明しています。他国からの資源供給網に依存する日本にとって、自国管轄権内での海洋資源確保はエネルギー安全保障の生命線です。
第二に、国防上のチョークポイントとしての役割です。沖ノ鳥島周辺海域は、中国海軍が太平洋へ進出する際の第一列島線と第二列島線の中間に位置しています。この海域が日本のEEZであれば、外国船の無許可の海洋調査や海底地形データの収集を法的に規制・監視できます。もしここが公海化すれば、他国の潜水艦や軍艦が日本の裏庭で自由に潜航活動を行うことになり、防衛上の致命的な間隙が生じることになります。