バラエティ番組において、彼が発揮したユーモアのセンスは卓越していた。大人の出演者からの鋭いツッコミに対しても、物物おじすることなく屈託のない笑顔で返し、スタジオ全体を温かい空気に包み込む能力に長けていたのだ。
エンターテインメントの現場において、観客や視聴者の感情を揺さぶる力は一朝一夕で身につくものではない。伊藤元太という才能は、理屈ではなく直感で「人々を楽しませる術」を知っていたのかもしれない。
彼が残した数々の名場面は、単なる懐かしの映像にとどまらない。見る者の心を解きほぐし、かつて誰もが持っていた純粋な好奇心や少年の心を取り戻させる力を持っている。