国民生活センターに寄せられる相談データによると、給湯器やエコキュートに関するトラブル件数は高止まりを続けています。手口は一段と巧妙化しており、生活者の警戒心を解くための偽装工作が日常化しています。
最も典型的な手口が、自治体委託を名乗る詐欺や大手電力会社・ガス会社の関連部署を騙るアプローチです。「市役所の方から環境点検に参りました」「この地域の給湯器の一斉安全点検を行っています」と語り、公的な性格を帯びているかのように錯覚させます。実際には、自治体や大手インフラ企業が個別の一般家庭に対して事前の書面通知もなく、突然エコキュートの無料点検に訪れる業務委託を行うケースは原則として存在しません。
点検を承諾して敷地内に入れてしまうと、業者は「給湯器無料点検の罠」を本格化させます。タンクやヒートポンプユニットをドライバーで開け、わずかなサビや結露を見つけては「このまま放置すると数日中にショートして火災になる」「内部配管が破裂して家中が水浸しになる」と危機感を極限まで煽り立てます。一部の悪質な現場では、作業員が意図的に配管のバルブを緩めて水漏れを自作自演する悪質な工作活動すら報告されています。