犬が寝てる時にピクピク動く理由は?危険な痙攣発作の見分け方と対処法

犬が寝てる時にピクピク動く理由は?危険な痙攣発作の見分け方と対処法

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犬のライフステージによって、睡眠中の震えやピクつきの背景に潜む病気のリスクは大きく異なります。年齢に応じた特有の疾患パターンを把握しておくことで、初期症状の段階で異常を察知することが可能です。

子犬期(生後6ヶ月未満):急激なエネルギー切れ「低血糖症」の恐怖

生後2〜4ヶ月の子犬が寝ている時にピクピクと激しく震え、呼びかけてもぐったりとして起きない場合、真っ先に疑うべきは子犬の低血糖症です。子犬は成犬に比べて肝臓に蓄えられるグリコーゲン(糖分)の量が極めて少なく、長時間の空腹や激しい運動、室温低下による体温維持のエネルギー消費によって、短時間で血糖値が急低下します。

血糖値が50mg/dL以下まで落ち込むと、脳へのエネルギー供給が途絶え、四肢の痙攣、脱力、昏睡を引き起こします。放置すれば脳に不可逆的なダメージを残し、死に至る危険性があります。子犬が脱力してピクついている場合は、すぐにガムシロップやブドウ糖液を歯茎に塗り、急ぎ動物病院へ搬送しなければなりません。

成犬期(1歳〜6歳):突発的に発症する「特発性てんかん」

成犬期において睡眠中に突然始まる痙攣発作の多くは、脳の構造的な異常が見当たらない「特発性てんかん」です。犬全体の約0.5〜1.0%が罹患するとされ、ゴールデン・レトリバー、フレンチ・ブルドッグ、柴犬、ボーダー・コリーなどに好発傾向が認められます。てんかんの電気的発作は、リラックスしている入眠時や起床前の浅い睡眠時に起こりやすい特徴があります。

老犬期(7歳以上):脳腫瘍・肝性脳症・前庭疾患などの器質的障害

シニア期に入ってから初めて睡眠時の激しいピクつきや痙攣が現れた場合、特発性ではなく脳腫瘍や脳梗塞などの「構造的てんかん」や、内臓疾患に起因する代謝異常を疑う必要があります。特に肝機能の著しい低下によって体内にアンモニアが蓄積する「肝性脳症」や、重度の腎不全による尿毒症は、睡眠時の筋肉の攣縮(れんしゅく)や意識混濁を誘発します。「歳をとったから寝相が悪くなっただけ」と見過ごしてしまうと、原疾患の発見が致命的に遅れるリスクを伴います。

高橋 健太
著者

高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。