日本唯一「死刑のみ」の外患誘致罪!刑法81条の真相と適用例ゼロの現実

日本唯一「死刑のみ」の外患誘致罪!刑法81条の真相と適用例ゼロの現実

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外患誘致罪を正しく理解するには、隣接する刑法各本条との構造的な違いを比較分析することが最も確実です。とりわけ混同されやすいのが、刑法第82条の「外患援助罪」です。外患誘致罪と外患援助罪の違いは、端的に言えば「自ら引き金を引いて敵を呼び込んだか」と「すでに敵対している外国軍に対して手助けをしたか」の違いにあります。

罪名・条文主な構成要件と行為態様法定刑の幅編集部の実務的分析外患誘致罪
(刑法81条)外国と通謀し、日本国に対して武力を行使させる行為。死刑のみ日本の法規上もっとも重い。情状酌量(刑法66条)による減軽がない限り、裁判官は死刑以外を選択できない。外患援助罪
(刑法82条)日本国に対して武力を行使する外国に対し、軍事上の利益を供与する行為。死刑または無期もしくは2年以上の拘禁刑前提として「既に日本に武力行使している外国」が存在することが必須。有期刑への選択肢が確保されている。内乱罪(首魁)
(刑法77条1項1号)国の統治機構を壊乱し、憲法の定める統治の基本秩序を壊滅させる目的での暴動。死刑または無期拘禁刑国内勢力による叛乱を裁く罪。首謀者(首魁)であっても無期刑の余地がある点で81条と異なる。殺人罪
(刑法199条)人を殺害する行為。死刑または無期もしくは5年以上の拘禁刑個人の生命侵害に対する最高刑罰。複数人の殺害など重大な情状がない限り死刑選択は慎重に判断される。

表から明らかなように、外患誘致罪はあらゆる凶悪犯罪を凌駕する唯一無二の「絶対的法定刑」を背負っています。裁判長が「情状酌量による減軽(刑法66条・68条)」を行えば無期拘禁刑や10年以上の有期刑へ引き下げる余地は法解釈上残されているものの、条文自体に死刑しか明記されていないという事実は、法制審議会および立法者がこの罪に込めた「国家破壊に対する絶対の拒絶」を浮き彫りにしています。

佐藤 大輔
著者

佐藤 大輔

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