世界の人口動態を語る上で最大の転換点となったのが、首位の交代劇です。国連の正式統計においてインドが中国を抜いて世界最多人口国となって以降、その差は年を追うごとに拡大しています。
現在、インドの総人口は約14億4,500万人に達し、豊富な若年層を背景に力強い労働力供給(人口ボーナス期)を享受しています。対する中国は約14億800万人前後で推移しており、出生数の記録的落ち込みによって2022年以降の連続減少トレンドから抜け出せていません。
両国の明暗を分けたのは、過去の人口政策と急激な価値観の変化です。中国は長年続いた「一人っ子政策」の後遺症に加え、都市部における過度な教育費・住宅費の高騰が若年層の未婚化・非婚化を加速させました。一方のインドは、南部諸州で出生率低下が見られるものの、北部の大人口地帯において高い出生率が維持されており、2060年代まで人口増加が続くと予測されています。
また、急速に順位を上げているのがナイジェリア、エチオピア、コンゴ民主共和国などのアフリカ諸国です。特にナイジェリアは今世紀半ばまでにアメリカを抜き、世界第3位の人口大国へ浮上することが確実視されています。