常時接続のSNS社会がもたらした最大の弊害は、他人との不必要な比較による精神的な疲弊だった。他人の成功体験やキラキラとしたライフスタイルが常に目に入る環境は、多くの人々に焦りと自己否定感を植え付けた。
その反動として今、急速に広がりを見せているのが「他人の評価指標から距離を置く」という自衛の動きだ。フォロワー数や「いいね」の数で自らの価値を測るのをやめ、自分が本当に心地よいと感じる時間や、誰にも邪魔されない探求に没頭する。過剰な承認欲求のゲームから降りることで、人々は失われていた心の静けさと独自の価値観を取り戻しつつある。