赤提灯の温かみは残しつつ、BGMには80年代のシティポップと最新のクラブミュージックがシームレスに混ざり合う。そんな「レトロフューチャー」を掲げる店舗が急増している。SNSでの映えを意識しただけの薄っぺらい空間ではない。提供されるのは、徹底的にこだわったクラフトサワーや、伝統的なおばんざいを現代風にアレンジした創作料理だ。
客層も面白い。デジタルネイティブ世代が、昭和のサラリーマンが愛したような「コの字カウンター」で、見知らぬ隣人と肩を並べてグラスを傾けている。懐かしさと新しさが同居する空間設計が、スマホの画面から目を離せない現代人に、リアルなつながりの心地よさを思い出させているようだ。