コーヒー業界を取り巻く環境は厳しい。地球温暖化に伴う「コーヒー2050年問題」の前倒しや、歴史的な為替の変動により、輸入豆の価格は高騰を続けている。一杯500円前後で提供していた個人店も、値上げを余儀なくされた。
しかし、客足が衰える気配はない。むしろ、消費者は「安いコーヒーを何杯も飲む」ことから、「価値ある一杯に相応の対価を支払う」方向へとシフトしている。店主が一杯ずつ丁寧に淹れるハンドドリップの音、こだわりのカップ、そして店内に流れるジャズ。そうした空間全体への投資として、人々は財布を開いているのだ。