政治的な喧騒の対岸で、防衛省による工事は着実に進捗を見せている。いわゆる「マヨネーズ並み」と揶揄された大浦湾側の軟弱地盤改良工事は、技術的な難題を抱えながらも地盤改良船の投入によって一歩ずつ杭が打ち込まれ続けている。
辺野古米軍基地移設計画は、普天間飛行場の危険性除去という原点を超え、東アジアの地政学リスクに直結する日本の政治・安全保障の最前線課題として固定化した。台湾海峡を巡る緊張感が高まる中、南西諸島の防衛力強化と米軍再編のスケジュールは、もはや沖縄県内の反対運動だけで覆せる段階を過ぎつつある。
工事阻止を叫んで海へ飛び出す活動家たちと、淡々とスケジュールを消化していく巨大な作業船。その圧倒的な落差こそが、現場に漂う閉塞感の正体だ。止まらない工事を前にして、手段が先鋭化していくのは必然の帰結だったのかもしれない。