インターネット上の掲示板やSNSでは、「学生のファミレス離れで閑古鳥が鳴いていたのでは」という憶測が見受けられますが、これは現場の実態と大きく乖離しています。
真相は「客数は多かったが、採算が合わなくなった」点にあります。外食産業の収益方程式は「客数 × 客単価 ÷ 回転時間」で決まります。ビッグボーイ早稲田店の場合、客数は十分に確保されていたものの、以下のような学生街特有の構造的課題を抱えていました。
- 食べ放題サービスの原価率上昇:消費量の多い若年層グループが集中することで、食材原価(特に野菜・肉類)が想定以上に跳ね上がる。
- 長時間の席占有:ミーティングや試験勉強を兼ねたグループ利用が多く、ピークタイムの席回転率が伸び悩む。
- アルコール売上の低調:居酒屋業態と異なり、ドリンクバー中心の注文となるため、高粗利商品の出数が限定的。
つまり、人気がなかったから閉店したのではなく、「人気があるがゆえにコストがかさみ、都市部の高固定費を吸収しきれなくなった」というのが経営分析から導き出されるリアルな結論です。