本作を深く理解する上で避けて通れないのが、タイトルにもなっている植物「ダイヤモンドリリー」が持つ暗喩です。ダイヤモンドリリーとは、ヒガンバナ科ネリネ属の球根植物の別名であり、花びらに光が当たると宝石のようにキラキラと輝くことからその名が付けられました。
ネリネが持つ代表的な花言葉は「また会う日を楽しみに」「幸せな思い出」「華やか」「忍耐」です。指原莉乃はこの花言葉を巧みに物語へ落とし込みました。歌詞中では、永遠に続くと思われた日常の終わり、そして伝えられなかった想いが散りばめられています。
「探せ ダイヤモンドリリー」というフレーズは、単に美しい花を探す行為を指しているわけではありません。失われてしまった青春の輝き、二度と戻らない特別な時間、そして「いつか再び会える未来への微かな希望」を、見つけることの困難な奇跡の花に重ね合わせて探し求める主人公の祈りそのものなのです。秋から初冬にかけて凛と咲くネリネの生態は、卒業や旅立ちを予感させる肌寒い季節の空気感と美しく合致しています。