近年、映画館のポップコーンをめぐる消費動向には大きな地殻変動が起きている。「あの独特の味が恋しいが、観たい映画の上映がない」「自宅で動画配信サービス(NetflixやU-NEXTなど)を観る際に映画館のポップコーンを食べたい」というニーズに応え、映画館ポップコーンのテイクアウト(持ち帰り)を公式に認める劇場が激増している。
現在、TOHOシネマズやイオンシネマなど多くの主要劇場では、チケット確認ゲートの手前にコンセッションが配置されている場合、映画を鑑賞しない一般客でも売店のみの利用が全面的に可能となっている。湿気対策を施したジッパー付きの専用持ち帰りバッグや、Uber Eats・出前館といったデリバリープラットフォームと提携して自宅まで出来立てを届けるサービスも一般化した。
プレミアム路線へのシフトも顕著だ。トリュフ塩や濃厚チーズ、明太子バターなど高級志向のシーズニングを取り入れた限定フレーバーや、専門ファクトリーで製造される球状のマッシュルーム型ポップコーンなど、単なる上映中の暇つぶしスナックから「本格スイーツ・グルメスナック」への進化が加速している。