事件から長い年月が経過した現在、ネット上には「中田翔と井口和朋は今も犬猿の仲で絶縁状態にある」「法的な争いに発展した」といった事実無根の憶測が一部で残っています。しかし、一次取材や関係者の証言を辿ると、実態は大きく異なっています。
事件後、中田選手は代理人や関係者を通じて井口投手本人に直接謝罪を行いました。公の場でのコメントは控えられたものの、関係者によると井口投手側も長年面倒を見てもらってきた先輩としての情理を汲み、真摯な謝罪を受け入れたと伝えられています。両者の間に修復不可能な怨恨が残り続けたわけではなく、私的な謝罪と話し合いを通じて一定の区切りがつけられていました。
その後の両選手の球歴も、それぞれの転機を迎えています。井口和朋投手は日本ハムでリリーフ陣の一角として腕を振り続けた後、チームの若返り方針に伴い退団。その後、オリックス・バファローズへ移籍して育成契約から支配下登録を勝ち取るなど、実力派リリーバーとしての居場所を再び築き上げました。
一方の中田翔選手は、巨人で勝負強い打撃を見せて復活を遂げた後、さらなる出場機会を求めて2024年シーズンから中日ドラゴンズへと戦いの場を移しました。ベテランとしてチームを牽引する立場となった現在、かつてのような荒々しい振る舞いは影を潜め、若手への接し方や自身の感情コントロールにおいて明確な変化が見られます。2026年現在、両者はセ・パそれぞれの舞台で現役選手として自らの職責を全うしており、過去の過ちを乗り越えてグラウンドでプロとしての存在感を示し合っています。