北野天満宮と梅の結びつきを語る上で欠かせないのが、菅原道真公の飛梅(とびうめ)伝説です。無実の罪で太宰府へ左遷される際、屋敷の庭の梅に別れを惜しんで詠んだ和歌はあまりにも有名です。
「東風(こち)吹かば にほひをこせよ 梅の花 主なしとて 春を忘るな」
道真公を慕うあまり、一夜にして京都から大宰府まで飛んで行ったとされるこの御神木「飛梅」は、本殿前(西側)に今も息づいています。
また、境内梅苑の梅の実は毎年夏に収穫され、塩漬けと土用干しを経て大福梅(おおふくめ)として調製されます。新年の無病息災を祈る縁起物として毎年12月13日の「事始め」から授与されるこの伝統は、平安時代から続く深い信仰の証です。