インターネット上でまことしやかに囁かれた「おむらはうす出町柳店、閉店か」という情報。長年愛されてきた名店だけに、SNSやローカル掲示板には動揺の声が広がりました。しかし、結論から言えばこの噂は完全なデマであり、店舗は2026年現在も活気ある厨房の音を響かせながら営業を継続しています。
では、なぜこのような根拠のない噂が一人歩きしてしまったのか。現場取材と周辺の聞き取りを進めると、3つの明確な背景が浮かび上がってきました。
第1に、Googleマップや口コミサイトにおける「定休日・臨時休業」の誤認トラブルです。飲食店業界全体で進む働き方改革や仕込み時間の見直しに伴い、同店でも火曜日(祝日の場合は翌平日)の定休日に加え、仕込み等の関係で営業時間が突発的に変更された時期がありました。遠方から訪れた利用者がシャッターの降りた店舗を見て「閉店してしまったのではないか」とSNSに投稿し、それが検索エンジンのサジェスト機能(関連検索ワード)に蓄積されたことが発端です。
第2に、テイクアウト専門枠の拡大による店頭レイアウトの一時的変化が挙げられます。店内飲食の客足を分散させるため、受け渡し専用の導線を設けた時期があり、一見すると店内の明かりが絞られていたことから、近隣住民や通行人が「業態変更」あるいは「営業終了」と早合点した経緯があります。
第3に、老舗洋食店の相次ぐ後継者不足ニュースとの混同です。出町柳・百万遍エリアでは古き良き学生街の定食屋や純喫茶の廃業が近年相次いでおり、地域の象徴的存在である「おむらはうす」も同じ運命を辿ったのではないかという憶測が、人々の不安感を増幅させました。しかし現場では、若手スタッフが活気よくフライパンを操り、熟練の店主とともに伝統の味を盤石な体制で継承しています。