ネット上の情報や賃貸チラシを眺めるだけでは決して見えてこないのが、家賃の額面以外に毎月流出していく「隠れ住居費」の存在です。家計の収支計画を破綻させる代表的な盲点を整理します。
見落とされがちなのが、プロパンガス(LPガス)物件の罠です。都市ガス供給エリア外や小規模アパートに多いプロパンガス物件は、都市ガス物件と比較してガス料金の単価が1.5倍から2倍近くに跳ね上がります。冬場に毎日浴槽へ湯を張り、自炊を頻繁に行う生活を送った場合、単身世帯であってもガス代だけで月額1万円を軽く突破するケースが珍しくありません。家賃が相場より5,000円安く設定されていても、プロパンガス代の超過分で実質的な固定費は都市ガス物件より高くなる逆転現象が日常的に発生しています。
マンションの共益費・管理費、駐輪場やバイク置き場の利用料、さらには賃貸借契約時に加入が義務付けられる家賃保証会社の年間更新料(年1万円〜家賃0.5ヶ月分程度)や2年ごとの火災保険料も、年間換算すると確実な固定費として家計にのしかかります。住居費をシミュレーションする際は、純粋な家賃だけでなく、これらの必須付随費用をすべて合算した「実質住居費」をベースに検討を重ねる必要があります。