べすのメニュー表を開くと、チキン、ポーク、シーフードなど多彩なラインナップが並びます。その中でも初来訪者から数十年来の常連まで圧倒的な支持を集めているのが、看板のチキン野菜カリーです。
メインの骨付きチキンは、スプーンの背をそっと当てるだけでホロホロと骨から外れるほど繊細に煮込まれており、パサつきが一切ありません。鶏肉自体の旨味がスープと完全に一体化し、口の中でとろける食感を実現しています。さらに丼を彩る野菜陣――素揚げによって甘みが凝縮されたナス、カボチャ、ピーマン、人参、ジャガイモなどの火入れは完璧で、それぞれの野菜本来の瑞々しさとスープのコクが見事なコントラストを描き出します。
そして、べすを語る上で絶対に外せないもう一つの主役が、有料オプションで変更できるナリススープの存在です。
ナリススープとは、レギュラースープをベースに、ココナッツミルクと海老を中心とした魚介の風味を贅沢にブレンドした特製スープ。エスニック料理にありがちなココナッツの甘ったるさは皆無で、スパイスの鋭利な角をクリーミーな油分が優しく包み込みつつ、海老の香ばしい風味が何重にも押し寄せてきます。このスープを一度体験してしまうと、「もうレギュラーには戻れない」と語るリピーターが後を絶ちません。
また、辛さの選択基準についても独自のノウハウが存在します。べすでは辛さなしの「0番」から激辛の「無制限」まで極めて細かく調整可能ですが、スープ本来の動物系ブイヨンとスパイスの相互作用を最も純粋に堪能できるのは「3番(中辛程度)から4番(辛口程度)」です。市販カレーの中辛を好む方であれば3番、程よい刺激と心地よい発汗を求める方には4番が推奨されます。辛さに強い自信のある方は5番以上に挑むことで、唐辛子とカイエンペッパーがブイヨンのコクと激しくスパークする極限の世界を味わえます。