2004年にニューヨーク・メッツへ移籍した際、松井氏は世界最高峰の舞台で戦うため、さらなる肉体改造に着手しました。メジャーの大型選手たちと伍して戦うため、体重を数キロ増量し、パワー負けしない上半身のバルクアップを図ったのです。
しかし、メジャーの硬いマウンドや天然芝・人工芝の違い、過酷な移動スケジュール、そしてポジション転向(ショートからセカンドへのコンバートなど)が重なり、太もも裏(ハムストリングス)や腰の張りに悩まされる時期も経験しました。
この経験を通じて松井氏は、単なる「筋肉の肥大化」から「可動域と柔軟性を兼ね備えたしなやかな筋肉」へとトレーニングの重心をシフト。後年のロッキーズやアストロズ時代、そして日本復帰後の東北楽天ゴールデンイーグルス時代におけるベテランとしての長寿プレーを支える基盤となったのは、このメジャー時代に培った試行錯誤の賜物でした。