水に二酸化炭素(炭酸ガス)が溶け込んだ炭酸水を口に含むと、舌や口腔粘膜の感覚神経が刺激され、中枢神経を介して胃腸の運動が活性化します。炭酸ガスが胃粘膜を刺激すると、胃の血流量が一時的に増加し、消化液の分泌や蠕動(ぜんどう)運動が促されるメカニズムです。
無糖炭酸水がもたらす健康効果として、特に注目されているのが便通改善と血管への働きかけです。起床時に冷たい炭酸水を200mlほど摂取すると、物理的なガスの膨張刺激と温度変化によって大腸の「大ぜんどう運動」が誘発され、排便リズムが整いやすくなります。また、粘膜から吸収された炭酸ガス(CO2)が局所的な酸素不足を擬似的に作り出し、血管を拡張させて末梢の血流を促す作用も報告されています。
さらに、食事とともに炭酸水を摂取した場合の血糖値の急上昇抑制についても研究が進んでいます。胃の中で炭酸ガスが膨らむことで内容物の排出スピードが緩やかになり、糖質の急激な小腸吸収を遅らせる効果が期待されています。ただし、糖分や果糖ブドウ糖液糖を含む炭酸飲料ではこのメリットは相殺され、むしろ生活習慣病リスクを高めるため、日常的な飲用には完全無糖の製品を選ぶことが大前提です。