彼のツッコミにおける最大の革新は、いわゆる「単語ツッコミ」の確立にある。通常、漫才におけるツッコミは「何をしてるねん」「そんなわけないやろ」といった文脈を説明するフレーズが主流だった。しかし、粗品はその無駄をすべて削ぎ落とした。
「パチンコ屋の開店待ちか!」「体調悪いんか!」。提示される言葉は短く、そして圧倒的に具体的だ。説明を省き、核心となる名詞や短文だけを弾丸のように放つ。聞き手の頭の中に一瞬で鮮明な映像が浮かぶため、笑いの到達スピードが極限まで早くなる。この圧縮言語の心地よさが、観客の脳を直撃するのだ。